2012/05/07

Musical Chairs


Musical Chairs / WITS' END (Harriet)

アメリカのギターポップバンド、ミュージカル・チェアーズが98年に出した1stアルバム。アメリカ版・シーシェルズというふれこみで買ってみてド・ストライク。当時高校生だった自分は学校でも家でも聴きまくってました。そのシーシェルズにUSらしいフォーキーな感覚を持ち合わせたのがこのバンド。前者がブルーならこっちはセピアって感じかな。

シャイすぎる男の子ヴォーカル。ボソボソ歌ってて声があんまり聴こえない。当時後輩に貸したら「CDプレイヤーが壊れたのかと思いました」。…シャイにも程がある。でも自分はこれがすごく好き。なぜなら素直に良いと思えるグッド・メロディがたくさん詰まっているから。でもこの手のバンドなんてたくさんいるはずなのに、特に思い入れが強かったのは、彼らとシーシェルズを重ね合わせていたからだと思う。それくらい通じるものがあった(その数年後にシーシェルズが復活して涙が出るくらい感激した)。

アルバムのオープニングは素晴らしい一日が始まりそうなインスト。あとはもう絵に描いたような青春ギターポップがこれでもかと続きます。中盤にも5分近いインストがあって、これもだれることなく不思議と聴けてしまう。後半にいくにつれて名曲度があがっていき、ラストは「同じようで全く違う一日が始まるよ」なんて歌ってるような"Brand New Day"で幕を閉じます。なんか前向きで良いね。自分もこんな歳になっていつまでも後ろ向きでいられません。

リンクを貼りたいところなんだけど全然情報が引っかからない。いくらなんでもスルーしすぎです。まぁすでに解散してるし、リリースされた当時もそんなに取り上げられていなかったし、リリース元のハリエット・レコーズもすでに閉鎖されてるので仕方ないのだけど…。今だったらデスキャブの前身バンド、All Time Quarterbackにも通じるものがあるので、その辺の音を想像していただければと…笑。

パッとしないアートワークだけど、今見るとこの廃墟+空の写真がいい味出してる。クリエイションを意識したのかな?って考えるとレイザーカッツの1stジャケにも通じている気もしなくもない。ちなみにクレジットのサンクスリストには大好きなPam Berryの名前があったことに今頃になって気がついた。他にもPipasの前身バンドもつらつらと…。そういう意味でもクレジットを見るのって面白い。ダウンロードだけではこういったバックグラウンドは分からないからね!

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