2012/07/01

Evening Lights


Evening Lights / The Disappointment (Shelflife)

シェルフライフのオーナー、エドとローラが在籍していたバンド、イヴニング・ライツのアルバム。彼らは02年から04年まで活動し、EP(素敵なジャケット!)を出してアルバムが待たれる中、2005年に惜しくも解散してしまいました…。アルバム自体はすでに完成していたとのことなので、ファンとしては7年も待つことになったわけです。

そんな長い時間を埋めるかのように、アルバムには全16曲という盛りだくさんのヴォリュームが詰め込まれてる。今作はスタジオレコーディング、デモ、ライヴ音源なんかが収録された、言わばアンソロジー的な内容。音質にバラつきがあるけど、各楽曲の良さはレベル高し。これら全てがスタジオレコーディングだったら、かなりの名盤になっていたのでは?というか、当初は全てスタジオで録るはずだったのでは…?そうと思うと本当に解散が悔やまれます。EPではローラが歌っている曲もあったけど、アルバムではもう一人の女性ヴォーカルが全て歌っていて、これがまたよかったりする。可愛すぎない、クールすぎない、スウェディッシュなイメージで好感度大。

大好きなサンデイズも、カーディガンズも、ラッシュもアイヴィーも彷彿させつつ、この清涼感漂うシューゲイズ・サウンドは昔彼らがやっていたバンド、Autocollantsを進化させたような趣も感じさせます。Autocollantsは朝靄のイメージだったけど、イヴニング・ライツはその名の通り、昼〜夜の少し切ないイメージ。

しかし良い曲が多くて大変!1曲目はこのアルバムの代表曲とも言えるような名曲で、タイトで力強いドラム、風通しの良いメロディ、タフで大人っぽい女性ヴォーカルが爽やかに駆け抜けます。2曲目なんて今のPains of being pure at HeartとかSad Days for Puppetsにも通じる疾走ギターポップで度肝抜かれます。意外にこういった元気な曲が多いのもこのアルバムの特徴といえるんじゃないかな。6〜9曲目の展開なんてアルバム中最高のピークとも言えるし、11曲目はArrogantsやBrittle Starsを感じさせる泣きメロ炸裂な1曲で涙腺を刺激されます。合間に入るインストもけっこう飽きずに聴かせてくれて、余韻に浸れます。

基本はデジタルリリースのアナウンスだったと思うけど、限定でCDRを出してくれたのが嬉しい。これがバンド側によるハンドメイドのシルクスクリーンで素敵なのです。中にはペーパーが入ってるし、ジャケは丸玉がたくさん並んでて正にイヴニング・ライツなデザイン。EPのジャケも思えば丸玉のフレアが美しいアートワークだった。キラキラと反射する光のフレア、それを表す音楽はイヴニング・ライツだったのです。

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